うさぎドロップ

うさぎドロップ

名作漫画の劇場作品化

漫画作品が実写劇場用作品として公開されることは近年頻繁に起きていますが、正直な話原作を改変して製作しているということが多いために、漫画作品などの実写化はほとんど望まれていないというのは現状だろう。辛い言い方かもしれないが、これが現実だ。大抵漫画作品をリアル俳優に演じてもらうとなると原作を知っているファンからすれば批判の対象にされてしまうからだ。しょうがないと思うかもしれないが、それだけ原作に対する愛を強い人たちが多いということだ。

そんな漫画原作の実際映画でも、海猿のように成功を収めてているものもある。その中の一つである香里奈さんも出演している『うさぎドロップ』は数少ない成功例の一つといえるでしょう。今作品も劇場公開数が110スクリーンという、決して多いとは言えない規模でありますが内容は原作に準拠した内容で、丁寧に表現されていたので概ね原作ファンにも好印象に受け止められる。中々こういうことはないので、良い意味で実写化したことでより多くの人に作品を広く知ってもらえたということになる。そうでなくても、この作品は原作においても非常に密のある内容となっているので興味がある人は是非見てください。主演の松山ケンイチさんと芦田愛菜さんの二人が織り成す親子関係も見ものとなっています。もちろん香里奈さんも劇中においては良い感じに活躍して、存在感ばっちりなので見逃せないですよ!!ではでは、うさぎドロップのあらすじを紹介していきましょう。

あらすじ
27歳の独身で彼女もいないごく普通のサラリーマンとして生活しているダイキチは、とある日祖父の葬儀のために久しぶりに実家を訪れることになる。そこでダイキチは見たことのない一人の少女と出会うことになる。少女の名前はりんという、祖父の隠し子がいたという事実が判明したのだ。りんという存在を引き取りたいという人はおらず、このまま施設に預けてしまおうという親族の勝手な判断に対してダイキチは自分で育てると言い始めるのだった。当然、結婚もしていないようなダイキチが子供を引き取るなんて前代未聞として両親は大反対するも、そんな反対を押し切る形でダイキチはりんと二人で暮らし始めるのだった。
初めの方こそダイキチになつくことのなかったりんであったが、元々しっかり者気質だったりんは不器用なダイキチを時に支え、時に本当の父親のように甘える、そんな二人の二人三脚の生活が始まりを告げることになるのだった。やがて二人は周囲の人間に支えられながら、本当の家族のように愛情と絆、どちらも強く芽生えていくのであった。

キャスト

  • 河地大吉(かわち だいきち):演 松山ケンイチ
  • 鹿賀りん(かが りん):演 芦田愛菜
  • 二谷コウキ(にたに コウキ):演 佐藤瑠生亮
  • 二谷ゆかり(にたに ゆかり):演 香里奈
  • 鹿賀宋一(かが そういち):演 平井雅士
  • 吉井正子(よしい まさこ):演 キタキマユ
  • 河地健二(かわち けんじ):演 中村梅雀
  • 河地幸子(旧姓・鹿賀):演 風吹ジュン
  • 河地カズミ :演 桐谷美玲
  • 前田春子(まえだ はるこ :演 吉田羊
  • 前田秀幸(まえだ ひでゆき) :演 長澤壮太郎
  • 前田麗奈(まえだ れいな)声:須藤菜々子
  • 憲一:演 秋野太作
  • 河村(川村):演 木村了
  • 日高 :演 池田成志
  • 後藤さん(ごとうさん) :演 池脇千鶴
  • キョウイチ :演 綾野剛
  • 杉山由美子 :演 高畑淳子

スタッフ

  • 監督:SABU
  • 製作:小崎宏、藤岡修、籏啓祝、古橋明、山崎浩一、久保田修、町田智子、竹ノ上蔵造、山本潤、喜多埜裕明、百武弘二
  • プロデューサー:松本整、宇田川寧
  • エグゼクティブプロデューサー:春名慶
  • 共同プロデューサー:柴原祐一
  • 原作:宇仁田ゆみ
  • 脚本:林民夫、SABU
  • 撮影:柳田裕男
  • 特殊メイク:中田彰輝
  • 美術:秋葉悦子
  • 衣裳:宮本まさ江
  • 編集:坂東直哉
  • キャスティング:田端利江
  • 音楽:森敬
  • 音楽プロデューサー:安井輝
  • 音響効果:北田雅也
  • B班撮影:金子正人、馬路貴子
  • VE:島崎靖
  • スクリプター:森直子
  • ヘアメイク:横瀬由美
  • 照明:宮尾康史
  • 製作担当:的場明日香
  • 装飾:大川佳子
  • 録音:岩倉雅之
  • 助監督:武正晴
  • 製作プロダクション:スモーク
  • 制作協力:ダブ
  • 制作:「うさぎドロップ」製作委員会(博報堂DYメディアパートナーズ、ハピネット、関西テレビ放送、東海テレビ放送、パルコ、スモーク、朝日新聞社、第一製版、テレビ西日本、Yahoo! JAPAN、ショウゲート)
  • 配給:ショウゲート

作品について

血のつながりがなくても家族は成立する、そう強く感じる映画作品となっています。現実的に考えてみると、結婚経験もない未婚の男性がいきなり子供を引き取って父親になるというのは現実感の書ける話であるかもしれないが、それでもきちんと育てることに対して責任を持っていくあたり、けじめはつけるという信念がうかがえる。そうだろう、現代では望まないで生まれてきた子供たちが親から虐待を受けるような環境であったり、ネグレクトで死に瀕してしまうような子供達の存在もいると考えたら、血のつながりだけがすべてではないということを考えさせられる作品だと思います。

りんの母親も、りんを捨てた理由として自分の仕事を守るためにという自分勝手な理由からだった。そんなりんの母に対してダイキチも嫌悪感むき出しにして、りんを元から引き取る気などない母親に預けるくらいなら自分で育てると再度覚悟を決めるのだった。しかしこうした経緯からりんとダイキチの二人の絆を強くすることになったともいえるだろう。そしてりんとダイキチの姿に感化されるように、周囲の人々も二人の危なっかしいけれど暖かみのある家族を見守っていくようになるのだった。心温まるストーリーで、親子の絆というものをよく考えなければならないというのを思い知らされるような場面も多いので、勉強にもなるし共感を覚えることも多いでしょう。

香里奈さんが演じているゆかりのは、ダイキチと同様に独り身で子供を育てているシングルマザーの役を演じています。息子のコウキとりんを通じて二人と交流を重ねていくことで、ダイキチとゆかりはやがて恋愛感情を持つような関係にまで発展することになるのだった。原作では結局二人は結ばれることはなかったが、それでも似た環境にいたダイキチとりんの存在はゆかりにとっては心強い存在あったことは間違いないだろう。

時に香里奈さんは現在でも独身である、と思われていますが子供を持つ母親の表情を上手に表現できているので、この頃から既に女優として完成していると言って良いでしょう。香里奈さんにとっては女優としても、女性としても大きく成長することになった作品になったのではないでしょうか。

今後も香里奈さんが活躍していくのを期待しなければいけませんね。いつの日か日本を代表する大女優になる、というのも考えられますね。